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note:行政職員のオープンラウンジ『くもの切れ間に。』【vol.2 テーマトーク:TOC】

  • yukoarao
  • 2 日前
  • 読了時間: 5分

【vol.2 テーマトーク:TOC】その事業、成果につながる組み立てになっていますか?

行政職員のオープンラウンジ『くもの切れ間に。』へようこそ。今回は、前回のみんなで共有した「もやもや」を出発点に、明日からの仕事がちょっとラクになる考え方を深掘りする「テーマトーク」時間です。

今回は、「vol.1 もやもやトーク」の対話を受けて、日々の実務を成果につなげる視点として「TOC」の考えた多を一緒にまなんでいきます。(ラウンジの仲間のプロフィールは、「vol.0 はじめまして」記事で公開しています)

「その事業、成果につながる組み立てになっていますか?」

こんにちは。管理人のつなぎです。

第1回でコアラさんが届けてくれた「毎日忙しく実務をこなしているのに、何が変わったのか見えにくい」というモヤモヤ。

実はこれ、私も行政に身を置いていた頃に同じようなもどかしさを感じていましたし、現在の支援現場でも、本当に多くの中堅職員の皆さんからお聞きするリアルな声です。

日々の目の前の業務(いわば「虫の目」)に追われていると、どうしても全体のつながり(いわば「鳥の目」)を見返す余裕ってなくなってしまいますよね。分厚い計画書と日々の実務が少しずつ離れてしまうのは、ある意味で仕方のない構造のせいでもあります。

私たちが伴走支援でも大切にしている「TOC(Theory of Change:変革の理論)」の考え方

私自身、現場でそんなジレンマを抱えて試行錯誤する中で、「なるほど、こうやってまず整理すればいいんだ」と気づいたのが、私たちが伴走支援でも大切にしている「TOC(Theory of Change:変革の理論)」というアプローチです。 TOCは、社会課題の構造を可視化し、因果関係を整理し、解決への道筋を論理的に示すためのフレームワークで、社会課題解決の現場や欧米の政府機関でも広く活用されています。

行政の現場では、「ロジックモデル」という言葉を耳にしたり、計画策定の場面で目にする機会があるかもしれません。ロジックモデルは、事業を整理したり、実施内容や成果を分かりやすく共有したりする上で、とても有効なフレームワークです。一方で、複雑な社会課題を前にすると、「なぜその変化が起きるのか」「それぞれの成果がどうつながっているのか」という全体のストーリーまでは表現しきれないこともあります。

そんなときに役立つのが、TOCです。TOCは、細かな要素を整理する前に、「目指す社会から逆算して、変化のストーリーを描く」ことを大切にします。

例えば、多くの職場では、「事業を実施すること(Output)」と「最終的に目指す姿(Vision)」は共有されていても、その間にある「どんな変化が積み重なってゴールにつながるのか」という道筋までは、十分に言葉にされていないことがあります。

その間に、『この事業をやると、住民や現場にまずどんな小さな変化(直接のアウトカム)が起きる?』➔『それが積み重なると、次にどんな行動変容(中間アウトカム)に繋がる?』という変化の階段を、データと現場の肌感覚を掛け合わせながら、1本のストーリーとして見渡せるようにしていきます。

複雑なフレームワークの箱を埋める作業からは一度離れて、こんな方法で全体の『変化の物語』を大まかに繋いでみる。それだけでも、「私たちのこの頑張りは、ちゃんとここに繋がっていたんだ!」と、職場全体の「納得感」が少しずつ変わっていくきっかけになります。部分最適から一歩引いて、まずは全体を眺めてみる。そんなアプローチを、私たちと一緒に試してみませんか?

💡 現場で活きる「2つの道具」の使い分け

最後に、私たちが現場をサポートするときに大切にしている「頭の整理のしかた」を少しだけご紹介します。

実は、今回ご紹介した「TOC」と、行政でもよく登場する「ロジックモデル」は、どちらか一方が正解というわけではありません。私たちのチームでは、この2つをこんな風に組み合わせて使っています。

  1. まず「TOC」で全体のストーリーを繋ぐ目指す大きなビジョンに対して、「なぜこの活動を行うと、その変化が起きるのか」という全体のストーリー(地図)を関係者みんなで共有します。

  2. 次に「ロジックモデル」で個々の事業を整えるストーリーが見えたら、今度は個々の事業やプログラムについて、「目的(目指す成果)」と「手段(取り組み施策)」の関係をカチッと構造化し、その取り組みが本当に妥当かどうかを確認・整理していきます。

難しく考える必要は全くありません。「まずは大まかな地図(TOC)を描いてから、個々のルート(ロジックモデル)を詳しく点検する」というイメージです。

次回以降のテーマトークでは、この図を少しずつ使いながら、現場でどうやってリソースを集中させたり、生きた連動性を作っていくのか、さらに詳しくお話ししていきますね。

次回のご案内

─ さて、次回のラウンジは8月1日(土)にオープン予定です。次回は再び【もやもやトーク】をお届けします。「目指す姿や理想はなんとなく分かるけれど、とにかく新しい仕事がどんどん増えて、減る仕事はなくて……もうみんな手いっぱいです!」という、現場の切実な悲鳴に耳を傾けていきます。

いつでも、この場所でお待ちしています。

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